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行政書士の実務の学び方

Studyの文字、鉛筆と消しゴム

行政書士試験では、憲法、民法、商法、行政法などの法を学びます。これらの科目は、行政書士の実務には直結しません。

そのため、行政書士試験合格者は、新たに行政書士の実務の勉強をする必要があります。

この記事では、行政書士の実務の学び方について紹介します。

行政書士事務所に勤務

行政書士の実務を学ぶなら、行政書士事務所で働くことが理想です。

行政書士事務所の運営を経験できます。書類の管理方法、パソコンにインストールされているソフトの種類、必要な備品、郵送管理などは、実際に働いてみないとわからない部分です。

また、代表行政書士の相談対応、電話応対、営業などを働きながら学ぶことができます。これらは、座学では身につかないノウハウです。

ただし、行政書士事務所の求人はとても少ないです。行政書士は個人プレーヤーが多いので、求人が少ないという事情があります。仮に求人があったとしても、あなたが取い扱いたい業務を行っていない事務所の可能性があります。

入管業務をやりたいのに自動車登録専門の行政書士事務所であったり、相続関係をやりたいのに建設業許可専門の行政書士事務所であったりします。求人中の行政書士事務所がどのような業務を取り扱っているかを確認してから就職すると、業務の経験ができるようになります。

ただし、行政書士事務所の勤務は給料をもらう以上、仕事の成果が求められます。仕事をしながら実務の勉強もするため、実務を修得するまでは相当ハードな日々を送ることになります。

実務書で勉強

一番手軽な方法として実務書で学ぶ方法があります。

実務書は、一般書籍に比べて価格が高いのが通常です。専門的であればあるほど高くなり、中には1万円を超える書籍もあります。

しかし、実務書の価格が高ければ良い内容が書いてあるというわけではありません。高い書籍でページ数が多い書籍でも、条文や行政規約がそのまま掲載されているものもあります。著者の解釈、判例、著者の経験などが書いてあるは、実務書を選ぶポイントになります。

実務書の読む順番は、入門書を読んだ後、専門的な内容が記載された書籍を読むことをオススメします。

入門書の役割として、業務全体のイメージをつかみ、業務に関係する用語を理解・慣れることです。

専門書の役割は、辞書としての役割もあり、事案によって調べたりできる書籍がいいです。また、法令の制度趣旨や解釈が詳細に述べられているものもオススメです。

書籍はインターネットで気軽に購入できますが、中身を確認できないことが多いです。そのため、法律書籍を扱う大きな書店へ行き、中身を確認してから購入することが理想です。ジュンク堂、三省堂などの大きな書店では、法律専門書のコーナーがあるので、一度足を運んでみましょう。

また、先輩行政書士にオススメの書籍を聞いてみたり、許認可申請の行政官が確認している書籍をチェックするといいでしょう。

一方、実務書で学ぶデメリットとして、実務書は一般に広く公開するため、筆者の経験による具体的な事例は掲載されないことが挙げられます。行政書士が実務で経験したことは、守秘義務の関係で公にできません。

実務経験は行政書士のノウハウです。このノウハウをいかに蓄積するかが、実務能力を高めるためには必須です。これは、書籍のみでは身に着けることができません。

都道府県行政書士会主催の研修会

行政書士の研修会は、行政書士法で定められている行政書士の資質の向上を目的に実施されています(行政書士法13条の3)。行政書士は、事務所所在地を管轄する都道府県行政書士会に所属します。都道府県行政書士会を単位会と言います。

都道府県行政書士会では、行政書士会員向けに研修会を開催しています。行政書士や行政官等が講師となり実務の勉強をします。入札参加資格登録申請や改正された手続きなども学ぶことができます。行政書士の研修会は、行政書士法で定められている行政書士の資質の向上を目的に実施されています(行政書士法13条の3)。

しかし、行政書士会主催の研修会は、行政書士登録をしなければ参加できません。一部、行政書士事務所に勤務する補助者であれば参加できる研修会がありますが、行政書士試験合格者などでは参加ができません。

研修会の参加費は無料や1000円(お茶付き)等、低価格となっております。近年は、オンラインを利用したリアル研修が開催されています。オンライン研修は、レジュメの印刷代や会場費用を抑えられることから、参加費が無料のものが多いです。

なお、行政書士会員数の多い都市圏の行政書士会は、予算があるため、頻繁に研修会を開催しています。しかし、行政書士会員数の少ない行政書士会では、研修会の開催が難しいという実情があります。その問題を解決するのが次に紹介する中央研修所でのオンライン研修会です。

日本行政書士会連合会運営の中央研修所(オンライン学習)

日本行政書士会連合会が運営する中央研修所で実務を学べます。オンラインにて学習することができるため、自分の好きな時間に学ぶことができます。

無料の講座がほとんどで、一部有料の講座がございます。幅広い分野の講座が開催されていますので、行政書士登録後はくまなく見てみるといいでしょう。倍速再生がないのが難点です。

一般的な実務知識を学ぶのに向いていると言えるでしょう。

ただし、行政書士登録をしていないと閲覧ができないので、行政書士登録前に学ぶことができません。

行政書士の任意団体主催の研修会

行政書士が任意団体を結成し、研修会を開催しています。

一般社団法人全国建行協外国人在留資格研究会等たくさんの団体が存在します。

これらの団体が開催する研修会は、各業務を専門とする行政書士が結成していることから、実務的・専門的内容を深く学ぶことができます。

比較的、閉鎖的な組織構成をしているため、会員になるには各団体が決めた条件を満たす必要があります。ただし、研修会については、会員でなくても行政書士であれば参加できるものが多くあります。

費用は、5千円程度が相場と言えますが、内容の専門性から考えれば安いと言えるでしょう。オンライン研修会については、開催していない団体もあるため、各団体のホームページ等で情報を収集するとよいでしょう。

行政書士実務が学べる講座を受講

行政書士実務講座を受講し、実務を学ぶ方法です。各業務の専門家が講師となり、教材で学ぶことができます。行政書士登録前でも実務を学ぶことができるのが特徴です。

行政書士実務講座は、講師の実務ノウハウを学べることから、前述の学び方に比べると費用は高くなります。講師は、その道のプロのため、最も質の高い情報を得ることができます。

また、受講料が高いということは、他の行政書士が簡単に情報を得ることができません。他の事務所(競合)は情報を得ることがしにくいです。無料の情報は手軽に見れる反面、誰でも入手できるため、情報で優位に立ちにくいです。

手引きなどは、行政のホームページに無料で公開されています。行政書士はもちろん、相談者や依頼者も閲覧可能です。そうすると、相談にくる方は、手引きに書いてない実務上の情報を欲していることが多くあります。

行政書士実務講座で学ぶことで、公開されていない生きた実務情報を入手できるというメリットがあります。

当サイトも実務講座を提供していますが、プロの実務家から学べる内容になっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

行政書士が実務を勉強する方法はたくさんあります。実務の勉強をし、実務知識をつけることで、相手に価値のある情報の提供ができるようになります。

まずは、広く浅く、行政書士業務を学び、興味のある分野を深く学ぶことをオススメいたします。

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