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行政書士開業当初の取扱業務の決め方!ポイントは広い業務範囲の文言

行政書士取扱業務

行政書士の取扱業務はどう決めればいいのでしょうか?ホームページ、名刺、チラシなどにどのように記載すればいいのでしょうか?

この記事では、これから行政書士事務所を開業する人向けに、取り扱い業務の決め方について解説します。

行政書士が取り扱うことができる業務

まずは、行政書士業務を把握することから始めましょう。

行政書士の業務は、行政書士法で定められた独占業務と非独占業務がございます。法律的な言い方で言えば、法定独占業務と法定非独占業務といいます。

独占業務は、行政書士法1条の2に定められております。次の3つの書類の作成業務となります。

  1. 官公署に提出する書類の作成
  2. 権利義務に関する書類の作成
  3. 事実証明に関する書類の作成

ただし、弁護士法、司法書士法、税理士法、社会保険労務士法など、他士業法で定められた独占業務は取り扱うことができません。

イメージとしては、弁護士は法律事務全般となります。その一部を行政書士が取り扱えます。

そして、行政書士の業務の官公署提出書類は、他の士業が独占業務として扱うため、行政書士は扱うことができません。

下の図の青い部分が行政書士の扱う範囲のイメージ図です。

行政書士業務イメージ図

ポイントはあくまで書類の作成が独占業務だということです。官公署(いわゆる役所)への手続きではないことは理解しましょう。

もし、行政書士でない者が、他人の依頼を受け報酬を得て、前述の3つの書類作成を行うと、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されます(法19条1項、21条1項2号)。

次に、法定非独占業務を確認します。行政書士法1条の3に規定されています。依頼を受け報酬を得て次の業務を行えます。

  1. 許認可等の聴聞・弁明の機会の付与の手続代理
  2. 許認可等の不服申立手続代理・書類作成(特定行政書士に限る。)
  3. 契約書を代理人として作成
  4. 独占業務の書類作成に関する相談

こちらも他の法律で制限されているものは除きます。特に、弁護士法との関係には注意が必要です。

法定非独占業務については、罰則がありません。ただし、だれが行っても良いわけではありません。行政書士法では問題なくても 弁護士法違反になることがあるからです。

開業したばかりの方は、4独占業務の書類作成に関する相談の報酬請求に注意しましょう。あくまで、行政書士の独占業務の書類作成に関する相談となります。「法律相談」はできないので、チラシや名刺への記載に注意しましょう。

取扱業務の決め方

行政書士の業務が把握できたところで、取扱業務を決めます。代表的な業務としては以下になります。

官公署に提出する書類作成業務(許認可申請)

  • 建設業許可申請
  • 宅地建物取引業免許申請
  • 一般貨物自動車運送事業許可申請
  • 風俗営業許可申請
  • 産業廃棄物収集運搬業許可申請
  • 第3種旅行業登録申請
  • 特定非営利活動法人(NPO)設立認証申請
  • 古物商許可申請
  • 飲食店営業許可申請
  • 在留資格諸申請

このほかにも許認可業務はたくさんあります。業務が決まっていないうちは、代表的な許認可を何個か記載し、その他は「各種許認可申請」と記載しておくようにしましょう。

権利義務に関する書類作成

  1. 遺産分割協議書
  2. 各種契約書
  3. 内容証明

事実証明に関する書類作成

  1. 議事録
  2. 定款
  3. 財務諸表
  4. 図面

他にもたくさん業務がございますが、よくある業務を挙げてみました。

広い範囲をカバーできる用語

取り扱い業務が決まっていない又はわからない場合、広い範囲をカバーできる用語を使用するといいです。

こうしておけば、後日取扱業務が決まったとしても、既に名刺やチラシを渡した方にも説明がつきます。

例えば以下のような用語が考えられます。

  • 各種許認可申請
  • 外国人ビザ申請
  • 各種契約書作成
  • 法人設立関係書類作成
  • 事実証明関係書類作成

ただし、これらの用語は具体的な取り扱い業務はイメージできません。

そこで、自分がやりたい業務と広い範囲をカバーできる用語を組み合わせておくといいです。

この方法であれば、個人事業から株式会社へ法人成りして建設業許可を取得したいという方からすると、どちらも対応してもらえそうだと思ってもらえます。

ただし、このやり方にもデメリットがあります。それは、他の行政書士事務所が提携先を探している場合、提携のチャンスを逃す可能性があります。通常、自分と同じ取扱業務の行政書士事務所とは提携しません。専門性のある事務所は、自身が取り扱わない業務は、外注していることが多いです。

メリット・デメリットを把握し、自身がどのような営業活動をしていくのか考えましょう。

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