開業

税務署へ行政書士事務所の開業届を提出

行政書士会へ個人登録をした後は、税務署へ「個人事業の開業届」を提出します。提出期限は1月以内で、持参又は郵送による方法で行います。

根拠条文は所得税法229条です。

所得税法229条(開業等の届出)
居住者…は、国内において新たに…、事業所得…を生ずべき事業を開始し、又は当該事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものを設け、…た場合には、…その旨その他必要な事項を記載した届出書を、その事実があつた日から一月以内に、税務署長に提出しなければならない。

義務規定になっていますが、開業届を提出しなくても、罰則はありません。年に1回、所得税の確定申告をすれば問題とされないのが通常です。

開業届を出すメリット

青色申告控除を受けられる

青色申告では、30万円未満の減価償却資産や家族への給与を経費として計上できる他、「青色申告特別控除」を受けられます。青色申告特別控除は、所得から最大65万円の控除が受けられるというものです。

屋号付の銀行口座を作れる

開業届の屋号欄へ行政書士事務所名を記載しておけば、屋号付の銀行口座を作ることができます。

屋号付の銀行口座の開設では、税務署の受付印のある個人事業の開業届の控えのコピーを提出します。

銀行の審査では、開業届の屋号の名称欄に、事務所名があるかが重要となってきます。屋号の記載が無くても、税務署では受付がされますので、屋号付の銀行口座を考えている人は忘れずに記載をしましょう。

家族へ支払った給与を経費にできる

家族に補助者になってもらい行政書士事務所を営んでいる方などは、家族に支払った給料を経費として計上することができます。青色専従者給与といって、「青色専従者給与に関する届け出」を税務署に提出することによって、15歳以上の家族に対する給料を経費にできるようになります。

開業届を出すデメリット

雇用保険の基本手当(失業保険)を受給できない

会社を辞めてから、雇用保険の基本手当(失業保険)の受給を受けている方等は、開業届を出す(個人事業主になる)と基本手当を受給できません。

基本手当は、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、再就職するために支給されるものです。そのため、個人事業を始めたということは就職先が見つかったという判断がされてしまいます。

これから基本手当の受給を考えている方は、行政書士事務所の開業のタイミングを事前に確認しておきましょう。

被扶養者になれない可能性がある

配偶者の社会保険の被扶養者となっている場合、開業届を出す(個人事業主になる)ことで、扶養が適用されなくなる可能性があります。

そうすると、自身で国民健康保険と国民年金に加入しなければなりません。

都道府県毎の協会けんぽ、保険組合によって取扱いがことなるため、事前の確認が必要です。

開業届の手続

開業届の作成

国税庁のホームページで、個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)を印刷します。

開業日は、行政書士会の入会式の日で問題ありません。

自宅と事務所が異なる場合は、どちらも納税地とすることができます。開業当初は、事務所を移転する可能性もあるため、自宅を選択しておくようにしましょう。

自宅兼事務所の場合は、「上記以外の住所地・事業所等」には何も記入する必要はありません。

青色申告を行うかどうかは重要な選択のため、「行政書士事務所の青色申告承認申請は開業届と一緒に提出」で説明をします。

提出用をコピーしたもの控用とする際は、控用はマイナンバーが見えないようにしてください。

個人事業の開業届記載例

提出先

提出先は、納税地(住所)の所轄の税務署となります。

税務署の管轄は、国税庁ホームページにてお調べください。

提出方法

管轄の税務署へ持参して提出ことも可能です。提出時はマイナンバーカード等の本人確認書類の提示が必要になります。忘れずに持参しましょう。

郵送による提出も可能です。郵送の場合は、切手を貼った返信用封筒、マイナンバー等のコピーを同封します。マイナンバーカード等の添付方法・台紙 国税庁ホームページ

本人確認書類添付台紙

手数料

手数料はかかりません。

まとめ

行政書士会の入会式後、すぐに税務署へ開業届を提出するようにしましょう。

また、青色申告承認申請書も同時に提出しましょう。

行政書士事務所開業後に必要な手続は、開業後の届出書類ー税金、労働保険、社会保険の手続一覧をご覧ください。

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